FF考察

FFのナンバリング中心にあてもなく考えるだけ

Kiss Me Good-Byeの英詞を考える 

前回に引き続き12の話。

9とか10-2でもあったけど、12でも劇中歌は英語、テーマソングは日本語、という風になっていて。特に9のMelodies of Lifeの歌詞とか、英語が先なんじゃ?って秀逸具合。

後々9も書きたいけど、今聞いていた12から先に書いてしまおう。

 

この曲、英語の歌詞と日本語の歌詞がちょっとしかかぶらないというか、歌ってる内容が直訳じゃないんだよね。ぼんやりと日本語に訳してみました。ぼんやりとというところがポイントでかなり自然になるように意訳してます。

 

 

あなたは私の愛情だけがあればいいと言っているけれど

それは正確には本当じゃないって分かってる

そこにはあなたが探し求めていたドアがある

冒険し尽せないほどの様々な世界へのドアが

 

あなたが一人きりで進まなければいけないなら

私は自分で乗り切ってみせる

 

Kiss me good-bye,愛は追憶

心の赴くまま、あなたの人生を見つけて

愛した人の死に涙は流さないわ

私があなたの夢を現実にするから

 

時間が経つにつれ分かった,あなたは気づくだろうと

私があなたを解き放ってあげられるくらい愛していること

 

飛べる翼をあげるから

恐れは空に投げてしまえばいい

 

Kiss me good-bye,愛は神秘

一生あなたを近くに感じてる

愛する人の死に涙は流さないわ

私があなたの夢を現実にするから

 

(以下繰り返し)

 

なんていうか、12を踏まえたうえでの意訳であり、元々の歌詞も主語がバンバン抜けてたり語感で時制が変わってるっぽいところがあったりするので、ほかの方と解釈が違うことはありえると思います。微妙だったところはまず訳してないというガッカリクオリティだけど、英語の勉強サイトじゃなくて考察サイトなんで勘弁。

 

日本語歌詞に合わせて女性の口調で書いたけど、実際はアーシェとラスラの心情が混ざってる感じですね。自分の思うアーシェの部分は赤、ラスラの部分は青にしてみました。

二番のBメロが日本語の一番のBメロとちょっと似てる。

memoryを記憶でなく追憶と訳したのは、ニュアンス的なもの。記憶っていうとどうしても9の記憶のイメージがあるし。去りし日の思い出っていう感じ。帰ってこない日々というか。

「私があなたの夢を現実にするから」のところは、かなり直訳的にしてしまってニュアンスは遠い。ものすごく意訳するなら、「私があなたの道を進むから」「私があなたの遺志を継ぐから」という感じ。put the dream in my realityは「夢をかなえる」というより、「(誰がなんと言おうと)私にとっては現実となる」という意味らしく、まさに本編のアーシェだよね。「私があなたの復讐を果たすから、涙は流さない」というか。

二番の「時間が経つにつれ~」はなんていうか訳すの難しい。ここはラスラだと思う。12のストーリー込みで意訳してしまうなら、「きっと君は気づくだろうと分かっている、僕が貴方を解き放ってあげたいくらい愛していることを」って感じ?ラスラは復讐を望んでいなくて、むしろ自分の死に囚われ続けるアーシェを解放してあげたいという。

for love's mortalityを「愛の終焉」と訳さなかったのにも12のストーリーを踏まえた上です。アーシェとラスラの愛は終わったわけではなく、ラスラが死んでしまっただけ。loveには「愛する人」という意味もあるからそちらを取ってみました。mortalityっていうと人間の死の方がイメージとして大きいし。

 

日本語の歌詞は、一番のABメロがラスラ、一番のサビ以降アーシェって感じがする。英語版のアーシェがまだラスラの幻影に囚われ続けているのに対して、日本語版のアーシェは乗り越えたあとみたいだ。